越村部会長は、2017年10月から2020年1月まで、2年4カ月にわたって毎週木曜日、『夕刊フジ』紙上で「人とペットの赤い糸」という連載コラムを執筆され、連載時から高い評判を得たが、この度、その中から、コロナ禍のいまペットと幸せに暮らすためのヒント72話を抜粋、加筆修正し『人とペットの赤い糸』（学研プラス、2021年7月13日刊、263頁、1,650円）として出版された。コロナ禍において自宅で過ごす時間が多くなった昨今、ペットに癒しを求める人が増えており、ペットが人の精神と肉体に素晴らしい効用をもたらしてくれることと、一方ではペットの飼育放棄など負の側面をいかに防ぐかのより深い社会的理解を求めて本書は編集されている。人とペットの素晴らしい関係をこれからも維持・発展させていくには、「人の健康、動物の健康、環境保全（ワンヘルス）」を実現する必要があると主張する越村部会長は、ワンヘルスを具現化する街づくりのプロジェクトにも参画されており、ペットケアをコンセプトとしたヘルスケア産業化の試みとして大いに注目されるが、第3章「人とペットの理想郷」はその具体的な条件整備の方向を示すものとして貴重な提案となっており、今後の進展が注目される。